海外での装い

海外留学や海外赴任がもはや珍しくなくなった昨今では、国際的なパーティーにおいて着物が格好の親善大使役を担うようになり、タキシードやイブニングドレスの中に入っても遜色ないばかりか、着物の絵画的な美しさに称賛の声が集まっています。

カラフルに装う

未婚女性の場合、パーティーやレセプションには豪華な絵羽模様の振袖や訪問着が最適です。シックなモノトーンの着物は国内では素敵ですが、海外ではゴージャスなドレスに負けてしまうので、派手めのカラフルな色を選び、柄も大きく花を染め抜いたものや日本の伝統的な文様の入ったものなどにします。
既婚女性が海外の式典に出席する場合は、訪問着はもちろん、艶やかな色留袖も雰囲気になじみます。
帯は、パーティーの場合には袋帯にしましょう。着つけができない人は、簡単に結べる付け帯が重宝します。未婚女性や若い既婚女性であれば、半幅帯や小幅袋帯でファッショナブルに結んでもOKです。
思い切ったおしゃれを楽しめるのも、外国だからこそです。

観光・ショッピングなどには

旅行着の条件としては、下記が挙げられます。

  1. 軽くてしわになりにくい
  2. 着くずれしにくい
  3. 汚れが目立たない

紬・絣・黄八丈・小紋などがこれらを満たす着物となります。なるべく無地の部分が少なく、地色の濃いものを選びましょう。
ホテルでのディナーには小紋が似合います。絹の上等なものは必要ありません。また、しわにならず、汚れても洗濯のきくポリエステルなどでもOKです。

現地の気候を考慮

暑い国に袷の着物を持って行ったのでは無駄になります。南のリゾート地に行くときは、単衣の着物や浴衣にしましょう。
寒い国には、コートや毛皮のショールを用意します。ただ、現地の気候がこちらの予想と違っていることもよくあるので、現地に着いてからあわてることのないように、十分調べた上で用意しましょう。
雨コートや草履カバーも必需品です。特に、雨コートは二部式のものが晴雨兼用に着られるので重宝します。

持って行くものは最小限に

数枚の着物を持って行く場合、帯も着物の数だけ持って行くのは大変です。どの着物にも合う帯を一本選び、かさばらない帯揚げや帯締めを数本持って行くようにします。同じ帯でも、帯揚げや帯締めを替えるだけで雰囲気をずいぶん変えることができるので、おしゃれを十分楽しむことができます。

持って行くと便利なもの

海外では部屋に姿見がないホテルもあります。着物を着慣れた人なら鏡がなくても問題はないと思いますが、慣れていない人は椅子などに登ってドレッサーの鏡などで裾のほうを見なければならないので、少し大変かもしれません。
また、脱いだ着物を掛けておく場所がない場合もあるので、S字フックや洗濯ロープなども持って行くとよさそうです。
土足の部屋の場合は、レジャーシートを床に敷いて着替えるようにすると便利です。

着物姿でいることにこだわらない

草履で長時間歩くと足が疲れますし、体調を崩す可能性もあるので、洋服と靴も必ず持って行くようにしましょう。着物が疲れたら無理をせず洋服に着替えて過ごすなど、臨機応変な姿勢が大切です。