欠点を魅力に変える着つけのコツ

着物を美しく装うには、自分の体型をよく知り、その体型を活かす着つけをすることが大切です。欠点を隠すのではなく、魅力に変えてしまう着つけのコツを覚えておきましょう。

背が高くて太っている人

背が高くて太っている人は、どうしても派手で豊かな印象を与えます。無理に細く見せようとせず、品のある豊かさを強調するように着つけます。

  • 半衿は衿ぐりから離して多めに出し、衣紋もゆったりと抜く。
  • 着丈は長め、褄先は上げ気味に。ただし、上げすぎると品が落ちる。
  • 衿合わせは大きなV字型にし、おはしょりはたっぷり出してやや右上がりに。
  • 帯幅は広くして低めに締め、帯揚げもたっぷり出して、帯締めはやや斜めに締める。

背が低くて太っている人

背が低くて太っている人は、かわいらしく見えるという長所を活かし、柔らかい感じにまとめてみましょう。

  • 半衿は首から離して多めに出す。衿合わせはゆったりとさせ、衣紋も抜き気味に。
  • 帯幅は17〜18センチ(自分の手幅ぐらい)にし、おはしょりは少し多めにとる。
  • 褄先は上げ気味にし、上前身幅はたっぷりと合わせる。
  • 帯の位置は少し低めにし、お太鼓の山は丸みをつけて、たれの片方はやや斜めに。

背が低くてやせている人

背が低くてやせている人は貧相に見えやすいので、かわいらしさを強調するような着つけをします。

  • 半衿は細めに出し、衿合わせは小さなV字型に。衣紋は少なめに抜く。
  • 帯幅は広げずに高めに締める。帯揚げは少なめに出し、帯締めを帯の中心に結ぶ。おはしょりは少なめにし、褄先は上げない。
  • お太鼓の山は丸みをつけ、こぢんまりとした形に整える。

背が高くてやせている人

背が高くてやせている人は現代的な感じがするので、全体にすっきりと知的な雰囲気にまとめます。

  • 半衿は首に沿わせて細めに出し、衿合わせは長めのV字型に。衣紋はあまり抜かない。
  • 帯は低めに締め、帯揚げは細めに出す。帯締めは細いものを使用。
  • 裾丈は長めに決める。
  • お太鼓の山は丸みをつけず、たれを長くし、全体的に直線的なお太鼓に整える。

結局はスタイルのいい人勝ち?

着物も結局は背が高くてやせているスタイルのいい人が一番似合ってきれいに見えるのか、と思ってしまいがちですが、どんな体型をきれいと思うかは人それぞれですし、着物を着る人をきれいに見せる一番の決め手はむしろ表情や立ち居振る舞いの美しさです。
自信を持って着こなしましょう。

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