喪服と小物の選び方

今回は、和装の場合の喪服と小物の選び方についてご説明します。

喪服の種類

喪服には、次の二種類があります。

正式喪服

着物・帯・帯揚げ・帯締め・バッグ・草履の他、帯板などの小物類も黒で揃える。

略式喪服

着物を無地の地味な色ものにし、その他は黒で揃える。
着物以外のものも黒を使わずに地味な色でまとめ、一つ紋か三つ紋付きの羽織を着る場合もある。

喪主・近親者の場合

葬儀・告別式には、喪主と近親者は正式喪服を着て喪章を付けます。
正式喪服は貸衣装を利用する人が多いようですが、突然のときでも慌てずに済むよう、一枚は用意しておきましょう。あつらえるときは、黒一色の着物というのは素材の良し悪しが非常に目立つので、できるだけ上質なものを選びます。

喪服

黒羽二重か一越縮緬・変わり一越などの地紋のない生地で、染め抜き五つ紋を付ける。

生地は黒の無地織りか紋織りの綸子などで、雲取り・紗綾形・立涌・梵字などの地紋のある袋帯か名古屋帯。

長襦袢

白地の紋綸子や白羽二重・白地紋羽二重で、地紋は紗綾形・流水・立涌などを選び、亀甲や松竹梅などの吉祥文様は避ける。

半衿

白の塩瀬羽二重を付ける。

帯揚げ

黒地紋綸子の艶のないものか、黒無地の縮緬。

帯締め

正式には黒紋綸子縮緬や黒羽二重の丸ぐけを用いるが、最近は平組み紐が多く使われる。

草履

光沢のない黒い布か革製で、台と鼻緒が同じ素材のもの。

バッグ

光沢のない布製の抱え型バッグ。

一般弔問客の場合

知人としてお通夜や葬儀に参列する場合は、略式喪服を着ます。

喪服

グレー・古代紫・えんじ・濃紺などの地味な色無地が無難。生地は紋意匠・駒綸子・一越などの縮緬で地紋のないものが適するが、紗綾形・梵字などの地紋であればOK。紋は染め抜き五つ紋がよいが、三つ紋・一つ紋・縫い紋でもよい。

羽織

艶がなく地紋の目立たないもの。

ちなみに、帯その他の小物は正式喪服と同様になります。

夏の正式喪服

猛暑の中での弔事は何かと大変ですが、こんなときこそきちんとした身だしなみやマナーが重要になります。
七〜八月の暑い時期は、夏用の喪服ですっきりと装いましょう。

喪服

黒の平絽または駒絽の着物に染め抜き五つ紋を付ける。

黒地の紋絽や紋紗の袋帯か名古屋帯。

長襦袢

白地平絽を使用。しかし絹地のものでは汗で変色しがちなので、夏場は気軽に洗濯できる化繊の長襦袢のほうが無難。

半衿

白駒絽か白塩瀬絽。

帯揚げ

黒紋絽。

帯締め

黒の平組み紐。

草履・バッグ

冬用のものを兼用してもOK。

夏の略式喪服

略式喪服は駒絽か紋絽・薄お召・紋紗などの生地で、グレー・古代紫・えんじ・濃紺などの色無地にします。紋は一つの染め抜きか縫い紋を付けます。
帯・長襦袢・帯揚げ・帯締め・草履・バッグは夏の正式喪服の場合と同じです。

涼しげでもだらしなくならないように

夏用の素材である絽は、透けて涼しげに見えますが、その分下着の衿まわりや裾に気を配らないと、だらしない着物姿になってしまいます。
長襦袢の色柄に気をつけるだけでなく、肌襦袢や裾よけなども色選びに十分注意しましょう。ピンクなどの明るい色は避け、白にしたほうが無難です。