コートの着こなし方

コートは防寒・雨具・ちりよけとしての機能性だけでなく、着物姿に豊かさや風格を添えるファッション性も備えています。

フォーマルな着物には

披露宴の行き帰りなどに留袖のまま歩いている人がいますが、晴れがましさを覆う心遣いも必要です。イブニングドレス一枚で外を歩かないのと同じで、やはりコートを着用しましょう。
留袖・訪問着などは着物の生地が重厚なので、コートも紋意匠縮緬・紋綸子縮緬・紋緞子などの地紋のある一色染めのものにします。
色は、ミスなら朱色・ローズ・ひわ色・卵色・ブルーなど、ミセスなら紫・黒・ローズ・紺・抹茶色・金茶などが一般的ですが、それにとらわれず顔映りの良い色を第一に選びましょう。
慶弔両用で着るコートなら、おめでたい地紋のものは避け、暖色系の落ち着いた色調のものか、グレーまたは黒地のものにします。表地だけでなく裏地も派手にならないよう注意します。
丈は、裾までの長さのものか、ひざ下ぐらいの七分丈か、それより少し長めの八分丈にします。
衿型は道行衿が無難です。

寒い日の外出には

軽くて暖かく着脱が簡単なものが一番です。生地は紋綸子・紋意匠縮緬・紬・ウールなどがありますが、特に寒い日は、染めの着物にも織りの着物にも、洋服地のウールやビロードで作ったコートがおすすめです。
柄は小紋・ぼかし染め・友禅・刺繍などがありますが、無地が無難です。
丈は長いものより六分半丈にしておくと利用範囲が広くなります。
衿型は、着物衿・道行衿・被布衿など好みのデザインを選びます。
袖の振りから風が入らないよう、ラグラン袖やドルマン袖にすると見た目にも暖かそうです。

裏地にも配慮を忘れずに

コートは着物のように何枚も揃えるものではないので、なるべく着回しのきく生地・色・柄のものを選びます。
また、人前で脱いだり着たりすることも多いので、裏地の生地や色にも気を配りましょう。