汗抜きのしかた

夏場の着物トラブルで最も多いのは、やはり汗ジミによる黄変ではないかと思いますが、冬場でも、暖房のきいた部屋などにいるだけで、着物はけっこうたくさんの汗を吸っているものです。

そこで、家庭でできる汗ジミの応急処置をご紹介します。

とにかく早めの対処を

着物を着たときに最も汗をかきやすいのは帯下や脇で、長襦袢や、さらには着物まで濡らしてしまうこともあります。中でも特に多く汗を吸う脇のあたりは、気づいたときにはすでに黄変していたということもありえます。

汗の成分の一つであるたんぱく質は、時間が経つと黄ばむのが特徴です。汗ジミは目につきにくいだけに、きれいにしなければという気になりにくいものではありますが、一旦黄変してしまうと、漂白して色をかける「シミ落とし」という加工が必要になり、生地は傷むし出費はかさむという散々な目に遭うことになるので、汗をかいたらとにかく早く対処しましょう。

汗抜きの手順

汗をかいたら、すぐに次の手順で汗抜きをします。

  1. ハンガーに掛け、表と裏の両面から霧吹きで軽く霧を吹いて濡らします。
  2. 乾いたタオルで両面から押さえるようにして水とともに汗を吸い取ります。
  3. タオルで十分水を吸い取ってから自然乾燥します。少し縮むようなら手で伸ばして形を整えます。
  4. 乾いたら、あて布をして軽くアイロンをかけてシワを整えます。

なお、霧をたくさん吹いて濡らしすぎることのないように注意してください。

専門店に依頼

ただ、この方法はあくまでも応急処置です。手をつけるのが不安だったり、汗を完全に取り除きたいと考えたりしている場合には、専門店で汗取りを依頼するほうが無難です。

【参考サイト】
きもののお手入れ(むらかみ呉服店)
http://www.geocities.jp/muragohukuten/gohukuten/teire/teire1.htm
続・お手入れ講座 〜汗抜き(きもの*BASICルール)
http://kbr.seesaa.net/article/125649659.html
きものケア知恵袋 第七章(きものやまと きものケア)
http://kimono-yamato-care.com/mces/index/00064

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