二万円あればかなう着物ライフ
着物生活を始めてみたいけどお金がかかりそう、と二の足を踏んでしまっている人に朗報です。小物を手作りしたり代用したりすれば、トータルで二万円かからずに一通り揃えることができるのです。
小物はほとんど代用できる
小物は、以下のようにほとんど代用品で間に合います。
帯締め
おしゃれなベルトやちょっとしたヒモ。
そのほうがかえっておしゃれだったりする場合も。
帯揚げ
チラッと見えるだけなので、スカーフ・ハンカチ・端切れなど、長ささえあれば可能。
帯留め
ブローチ・大きなイヤリング・ボタン。
値付け
携帯ストラップ。
半衿
おしゃれな手ぬぐいや市販の端切れ。
足袋
タビックス。
コート
ストール・シルエットが大きめな洋服のコート・マント型のもの・ケープ・ポンチョ。
代用が難しいもの
草履はさすがに代用できるものがなさそうですが、かといって下駄はあまりおすすめできません。浴衣には必需品ですが、人によっては、日常的にちゃんと着物を着ているとあまり履くチャンスがないからです。
半幅帯も端切れで作れる
そして、なんと帯でさえ代用できるのです。
兵児帯にするなら、長ささえあれば、あるいは長くできるのであれば、いろいろな端切れが帯代わりになるのですが、それはちょっと…という場合には、ベッドカバーとして売っているようなエスニックの切れ地がおすすめです。縦長に切り、中に帯芯をくるんでミシンでひたすら直線縫いをしていけば、一時間もかからずに半幅帯の完成です。
二万円あれば楽勝
このように、小物を手作りしたり代用したりして、着物をアンティークショップかネット通販で買えば、一万円かからない着物ライフの実現は十分可能です。
帯は布地が長く必要なので、一万円を割るのはよほど安い着物でないと無理かもしれませんが、それでも二万円あれば楽勝です。実際、とってもおしゃれで一年中締められる化繊の博多献上の帯などが五千円ぐらいで売られていたり、あるいはもっと安い三千円ぐらいの帯もあったりします。
帯が三千円で買えるなら、着物が一万円して草履も買わなければならないとしても、古いパジャマの下をステテコ代わりにして、かわいい柄つきのタビックスを履き、自分で縫った腰ひもを巻いて、仮ヒモや帯枕は手作りし、半衿と帯揚げは端切れで作って、帯締めの代わりにおしゃれな細いヘアアクセのヒモを何本か束ねて作り、帯板は適当なボール紙でも挟んでおき、仕上げにパシュミナを肩に巻いて、洋服のときに使っているバッグを持てば、本当にチープで、それでいてセンスのよい着物姿があっという間にできてしまうのです。
自分で手作りするのが条件
ただし、安く上げるには代用品を使ったり自分で作ったりすることが必須条件となるので、ある程度の裁縫のスキルと、面倒だと思わない好奇心と忍耐力とが必要になってくるかと思います。
これらの作業が億劫だと、残念ながらもう少しお金をかけてでも既成のものを買うしかないのですが、これを機会にじっくり時間をかけて裁縫やモノ作りの楽しさを学んでみるというのもいいかもしれません。