普段着として着物を着る意義

普段着として着物を着る意義

着物を特別なときの衣服としてだけでなく、普段着としても着ることを提唱する声をよく聞きますが、普段から着物を着ていることによって得られることとはどんなことなのでしょうか。

自分で気づけるようになる

まず、毎日着物を着るようになると、汚れたりほつれたりしやすくなります。長襦袢の半衿が汚れてきたら、自分で針をとってたびたび掛け替えなければ真っ黒になってしまうというように、自分で手入れをせざるをえなくなることによって、物を大切にする気持ちが生まれます。

また、毎日衿を拭いて干してたたむという作業をしていると、ほころび・穴・シミなどに気づくのですぐに処置できますし、たたむときの感触が絹と木綿とでは違うのだなということも理解できるようになります。

そして、毎朝、着物・帯揚げ・帯締めの組み合わせをすることで、センスも磨かれていきます。

ピンとこなかった部分が理解できるようになる

もう一つには、季節に合わせて衣替えをすることで、初めて季節感というものが理解できるということが挙げられます。それはいわば、古典文学を読んでもいまひとつピンとこなかった部分が実感をもって分かるようになるという感覚です。

例えば身のこなし一つとっても、ドアに引っ掛けたら袖付けが破れるのだということは、自分で着てみて初めて分かることなのです。
このような経験が、今では少なくなってしまいました。

週末や連休だけでも

着物を着る人が少なくなった理由の一つに、忙しくてそんな手間のかかる物は着ていられない、ということがあるかと思います。

時代の流れとしてある程度仕方ないことだと思いますが、毎日は無理でも、週末や連休など時間に余裕のあるときだけでも着物を着るようにしたら、現代では忘れがちな心の豊かさや新しい知識が新たに得られるのではないでしょうか。