シミや汚れは早く正しい応急処置を!
着物での外出の際は、どんなに気をつけていても、食べ物や飲み物をこぼしてしまったり、泥がはねてしまったりすることがよくあります。
シミや汚れは、時間が経てば経つほど落ちにくくなります。お気に入りの着物を良い状態で長く着るためにも、シミがついたら定着してしまわないうちにとにかく早く、正しい方法で応急処置をしておきましょう。
シミの落とし方
応急処置だからといって、なんでも水や家庭用洗剤で洗ってしまうと、余計にシミがひどくなったり、生地を傷めたりすることにもなりかねません。
何のシミかによって処置の方法は次のように異なるので、注意が必要です。
口紅などの化粧品やマジックなどの油性の汚れ
表面の汚れを拡げないよう、やさしく拭き取ります。
白い綿ガーゼにリグロインか良質のベンジンをたっぷりとつけ、汚れをたたくように落とします。
醤油、コーヒー、お茶などの水性の汚れやビールなどのアルコールの汚れ
すぐに水か薄めた中性洗剤で濡らし、白い綿ガーゼまたは歯ブラシなどでたたくように落とします。
血液の汚れ
すぐに水か薄めた中性洗剤で濡らし、白い綿ガーゼまたは歯ブラシなどでたたくように落とします。
ただし、お湯を使うと落ちなくなるので注意しましょう。
泥の汚れ
そのまま完全に乾かし、乾いたらブラシで払い落とします。乾く前にこすらないことが重要です。
絶対にこすらないこと
シミを落とすコツは、白い綿ガーゼでトントンとたたくことです。こするとシミが繊維の中に入ってしまったり、傷む原因になったりします。
それでも落ちないときは
それでも落ちないシミは、プロに相談すれば、シミに合わせて何種類もの溶液や薬剤を使ったシミ抜きを依頼することもできるので、ぜひ利用しましょう。