着物でのお辞儀のしかた
今回は、着物を着ているときの正しいお辞儀のしかたをご紹介します。
座礼
お辞儀には、座ってする座礼と立ったままで頭を下げる立礼とがありますが、いずれも背筋をきちんと伸ばして行います。
まずは座礼のしかたです。
会釈
挨拶程度のお辞儀です。指先を伸ばし、膝頭で揃えて畳に軽く触れ上体を傾けます。
礼
一般的な普通の礼です。指先を合わせ、八の字にして掌を畳につけます。目線が膝頭から40センチほど先の畳を見るぐらいに上体を傾けます。
最敬礼
相手に対し深い敬意を表すお辞儀です。手は礼と同様にして、上体をゆっくり傾けながら、畳との距離が20センチくらいまで頭を下げます。お尻が浮いたり背筋が丸くなったりしないよう注意してください。
立礼
次は、立礼です。
会釈
軽いお辞儀。腰を15度ぐらい折ります。
礼
両手は膝の中間くらいに置き、腰を30度ぐらい曲げます。
最敬礼
最も丁寧な敬礼。腰を90度近く(両手が膝につくくらい)曲げ、深々とした礼をします。
注意点
いずれの場合も、頭だけを落とすということがないように、また体を起こすときも頭だけが残ることのないように注意してください。
そして、礼は挨拶を交わしてから行いましょう。頭を下げながらの挨拶はあまり感じの良いものではありません。
美しく自然なお辞儀で好印象
このように、着物でのお辞儀のしかたも、洋装の場合とほとんど同じでそれほど大きな違いはありません。改めて覚えて練習しておくと、いずれの場面でも必ず役に立つことと思います。
自然で美しいお辞儀は相手に良い印象を与え、着物そのものだけでなく、着る人の魅力も一層引き立ててくれることにつながります。